イノセンス、とか。
土方歳三のアニメなんてでるのかー、なんてのんびりサイトを眺めていたら、
スタジオ4℃で作っておりました。
4℃というとアート系アニメの印象が強いんですが、こんな仕事もしているんですね。
PS2版デモンベインの発売が5月に延びたわけですが、予感があったことなので
「やっぱりね」なかんじでありました(笑)
ここからネタバレ感想イノセンス。
反転かけますのでご覧になるときはドラッグお願いします。
押井守監督の映画は言葉に酔いに酔えるのだけど、実際は何を言わんとしている
のかわかりにくいんですよね。シンプルなことを投げかけられているのかもしれない
のですが、「言葉」に埋もれて見失ってしまいがちです。
あれやこれやと縛り(スポンサーからの要求等)が多い場合は「エンタメ」としての
楽しみ方もできるので、言葉に埋もれた何かがわからなくとも充分楽しめるのですが。
今回は煙にまかれちゃったなぁ。1度観ただけでは小生の貧弱な脳みそでは
追いつかなかったわけですよ(笑) もう一度観ればもっとすっきりする(ところもあり
そうだ)という気はしています。
何がすっきりしなかったというと、場面のつながりがピンとこなかったんですよ。
択捉に行ったあたりが一番ピンとこなくて、どういう意図を持ってしてこのシーンを
入れているのかというのがどうにも。
択捉まわりはそこがわからないと、綺麗な映像を見ているだけになってしま
いませんか?
原作漫画ではそう強く感じなかったのだけど、押井フィルターを通した素子と
バトーはめちゃくちゃいいコンビだ。
なかなかに切ないのう。素子のほうは今の世界で活き活きとやってるが、
バトーのほうは実体化した素子が隣にいて、危険の中かいくぐっている時が
一番充実していたと気づいてしまった。
背景……美術というのでしょうか。予告をみたときから注目していたけれど、
大満足な美しさでした。ミュージッククリップを作りたくもなるってもんですね。
音楽はサントラ購入と相成りました。
川井憲次さんは他監督作品にも音楽として参加なされておりますが、私のツボに
入るのはすべて押井監督作品というストライクぶりです。
押井さんと共犯になってる時が一番くる。
作中での音楽の入り方もドンピシャで、テンションがすぱーんと跳ね上がります。
私の一番のお勧めシーンは冒頭の、ガイノイド自殺シーン(笑)
こんなところを薦めるなんておかしい人だと思われそうなのですが、インパクトが
大きかったのですよ。
壊れてしまった、手が届かない所へ行ってしまった。決定的に違うはずなのに、
どこかしら「自分もそうなのでは」と不安になる。
そんな印象を持ったシーンなんですよね。
登場キャラ全おっさん、そう言って差し支えないくらいまともな女性キャラの出て
こない作品で、そのうえ押井監督の言葉マジック率高め&前作観てない人お断りな
映画です。そんなわけで人に勧めにくい作品なのですが、私は好きになりそうです。
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