最初は興味なかったんですけどねー。特別BLに興味があるわけじゃないので、出るんだーぐらい
の認識だったのです。そんな私がなぜこのゲームに手を出したかというと、デモとその音楽が
なかなかに素敵だったのですよ。
やってみたところ思っていたよりけっこうイケル。そして長い(笑)
EDが31個もあるとかいって、気が遠くなります・・・・鬼のような分岐。
EDが5個もあるやつが何人がおりますよ?(笑)
女の子とのEDもあるようで、あれれってカンジです。わたしゃそれでもいいんですけどね。
けれども腐女子は納得しないんじゃないのっていう。かりにもBLゲーとか謳ってるんだし。
つうかこれ、女性向けという意味があまりありません。たしかに登場人物は男ばかりなのですが、
BLとしてはヌルいのです。友情EDもあるし、女の子も同級生・下級生・女先生と取りそろえて
おります(笑)
男性でも充分耐えられます。なんといっても全年齢対象だしね!
といってもこのゲーム。話がダークシリアスでハードなので、18禁にしたらエロ絵を入れるところ
満載という話なのですよ。
キーワードが「贄」だの「造られた存在」だの、「身も心も奪い喰らい尽くす」「お前のすべては
俺のモノ」という、一人の少年に向かって猫まっしぐらな一族の話なのです。
今までのBLゲームは明るいものばかりだったので(蒼黒の月は知らぬ)、ここでイッパチ
ダークハード路線で花火を打ち上げるのも手だったと、そう考えもするのですが、上記にもあるように
エロ挿入に暇がない話。それはちょっとあざといんでないかいとゆー、いやらしさも含んでいるわけです。
18禁にした方が、プレイヤーサービスとしては楽だったんじゃないかな。
そこを全年齢にしたっていうのは、テキストで萌えさせるぜ!というスタッフの意気込みだと、
私は受け取ったのですが。
もっとも、それでBLとしてはヌルいなんていう感想を抱いちゃっているあたり、成功したとは言え
ないのだけれど。
「性別なんて関係ない、私は君だから好きになったんだよ」とか、「今あるものすべてを失っても
君がほしい」といった少女漫画的恋愛要素がもっと色濃く出ていたら、背徳性も倍増なのですが。
友情なんだかそれ以上なんだか、微妙な印象が強くて。
どうなの?BL大好きッ子はこれでも萌えられるのでしょうか?萌えられるのだとしたら、
プレイヤーに問題があるようです(笑)←私のことだ
ストーリーに集中しすぎてラブ方面に意識がいかないせいなのかなぁ・・・だとしたら、ある意味
成功しているのだが・・・
一枚絵が少ないのも残念なところ。なんでここでイベントCG入れないねん、と思うことしばしば。
からむキャラクタが多いからなのか?一人につき2枚ほどしかありません。各キャラ構図一緒だし。
もっといろんなCGが見たかったですよ。
せっかく天使の名前をタイトルにしているのだから、そのへんをもっとつっこんでもらえたら、雰囲気
盛り上がったかな。古の因習・遺伝子操作。京極夏彦の小説風味が出せたかもと、そう思う
んですよ。
いい点はシナリオのバリエーションが豊富だったところ。
基本的には主人公を運命の檻から解放するという、一本道なのです。ですが、各キャラアプローチの
仕方が異なっていて、きちんと読ませます。メッセージスキップを使わないシーンが多いんですよね。
私は飽きずにプレイできました。
音楽はこの手のゲームにしては珍しく、鳴らないシーンが多いのです。
最初はシステムが死んでいるのだと思ったくらい。
私はメインテーマのデモに魅せられてこのゲームを買ったのですが、驚きのことにこのテーマ曲、
一部のEDでしか流れないのでございますよ。BADエンディングとまでいかなくとも、主人公は
運命に囚われの身にというED。
もったいのない使い方してるなーと思いました。悪くはないけどね(^^)
さて、以下は偏見に満ちた各キャラ感想です。
久神暁人
本作品の主人公。堕ちたる天使「始祖」の贄として、遺伝子操作によって一族に造られた少年。
「神の血を引く一族」にとっては食欲性欲、そして力を与える源なものだからたまらない。
ことあるごとに貞操の危機を迎えております(笑)
彼自身も一族の血を引いているんだから、その飢えを感じるはずなんだろうけど・・・作中語られて
なかったなぁ。やはり造られちゃったからなんだろうか。
とにかく受。総受。ここまでくるとステキだ。
久神総一郎
キーワードは「どうして、兄さん?!」・・・グラ2か?(笑)
兄弟だなんて王道すぎると後回しにしたシナリオですが、やられた。いい話しでした。
相反する二つの願いを抱えて苦しんでますな。龍神の話はちょっと泣けた。
「長」であるうえに実は「神様」、なんて設定はいらんようにも思えるのは私だけですか?
あそこで葛藤し、「すべてを投げ出しても弟を救いたい」という選択をした方が、劇的で腐女子好み
だと思うんだけどなぁ。なんだかんだいって、結局どちらもGETしてるからな、総兄。
EDは幸せなんだか不幸なんだかわからん(笑)暁人本人が望んだんだからいいのか。
総兄を見るたびに、炎のミュラージュを思い出すワタクシ。全巻読んだわけじゃありませんが、
氏照兄を思いだしてしまった。
イベントで眼鏡シーンがあるのが卑怯な人。不意打ちのバイオレンスに燃え尽きました・・・
鷺江諒
一番あっさり風味のシナリオに感じました。メリハリの効きがいまいちなのか?
ああ、たぶん一番普通の人だからだな。他の個性がはっきりしているキャラクタに、少々押され
ぎみでした。もっと白衣シーンを描けばいいのに(笑)
このゲーム、総兄といいコイツといい、暁人の「家族・親戚」設定の人はちゅーシーンを貰える
ようだ。役得?暁人の従兄弟という設定です。やっぱり一族の人。
私の中で「りょうちん」と呼ばれているのは秘密だ。
須王大輔
一人は押さえておかないといかん元気ッコ。大ちゃん子犬のようですな。
一番最初にクリアしたのが大ちゃんシナリオなのですが、長いよ(汗)ED5種類もあるしな。
関係値ビシバシ上がって、あっという間にMAXです。上がりすぎやねん(笑)
昏倒している一枚絵が意外にも色っぽく描かれております。
体育会系なんだけど読書家と2面性を忘れない。これ大切ですよ。製作者に気に入られているのかな?
暁人の幼なじみだが、忘れられてるし(笑)この作品には珍しい一般人。
不破修一
一人は押さえておかないといかん眼鏡君。理論派。
このキャラで感心したところは、本ばかり読んでいるタイプの人間が言いそうなことを、
きちんと描いていること。言っていることは正しいのだけど、頭でっかちというか、
本の中に書いてあるようなことを語るという。言い回しが文語体とでも申せましょうか。
よくできてます。
大ちゃんと仲良しなので、EDもあわせたように5種類(どーん)
イベントも重なりがち(どどーん)・分岐点も同じ(どどどーん)という、一抹の粗雑感は
否めないものの、セリフ回しが素敵なので好きです。
大ちゃんと不破に関しては、どちらか一人と仲良くなるより、3馬鹿トリオの光景が見たかった。
だって大ちゃんと不破、すごくいいコンビなのでもったいないのス。
この人も一般人。不破修。
御神薙
ミカナギ・・・・言われないと読めません。
作品の中心の一つを占めとります。もう片方は総兄やな。
太古の昔、うっかり暁人の前世にメロったせいで、弟の嘉上(カガミ)に焼き餅を焼かれ、
世界を巻き込んだ兄弟喧嘩が始まってしまい、いつまでたってもお役ご免になれない(笑)
弟には気持ちが伝わらなかったというふうに見受けられました。
こいつはいつも無表情なので、ときたま見せる笑顔が命。
ラスト翼を生やしていて、あの絵はどうかと思った。気持ちは痛いほどわかるが、キャラ違うなぁ。
神話の時代から生きている、一族とは違う種類の能力保持者。神様クラッシャー。
このゲームってきっと兄弟の話。
嘉上
御神薙の弟カガミ。
「兄貴に憎悪のパワーで私を認識させてみせる!」と息巻いております。
最初見たとき、「ああ、やはり最近の坊ちゃん&皇子様キャラはおかっぱがブームなのだな」と
思った。ヒカルの碁にあんなキャラがいたはずだ(笑)
兄貴と同じ性質の能力保持者。力を折半したという設定なので、二人力を合わせないと神殺しは
遂行できない模様。そこにつけ込んで喧嘩をおっぱじめました。
お兄ちゃんに振り向いてほしい寂しん坊。
饗庭巴
江角マキコか?保健室の女先生。エロゲやってるのかと思った・・・くっ。だまされたよあたしゃ。
エロゲの、ちょっとマニア入った人向キャラクタですぢゃん。それか初音ねーさまですか?!(混乱中)
てゆーかこのゲームに出てくる女、みんなそんなんばかりじゃなかろうな?
と、とても不安になった。ある意味的中(笑)
ですがめちゃくちゃかっこいいです。かなりお気に入り。
自分の欲望に素直で自由恋愛(?)を謳歌している様子。CLAMPのキャラかと思ったよ。
生徒喰ってます。ええもうバリバリもぎゅもぎゅ5人前。かっくいー。
一族の人。りょうちんと母方の従兄弟です。総兄が長にならなければ、きっとこの人が長。
藤宮紗月
草木が好きな、たおやかな同級生。大ちゃんと同様暁人の幼なじみ。
あたしゃこの子まで一族の人だとは思わなかったね。この作品の女にはやられっぱなしだよ。
紗月を慕う後輩の香坂毬名も、EDこそないけど攻だしよ。
月イチで「いただきます」しないと身体を保持できない、一族の不良品だが殺傷能力は
人一倍高いって・・・怪力無双です。そう、こんな女の子相手でも暁人は受。
昼間の保健室でいただかれちゃいます。外見にダマサレまくり。
BLゲームなのに、女の子のメイド姿は押さえてあるというのがなんとも・・・(笑)
蓮見夜刀彦
一つは押さえておかないといかん関西弁。拝み屋と聞くとどうしても京極堂を思い出してしまう。
異端ながらも一族の能力者。はぐれメタルです。
暁人の血をいただいてしまう一枚絵、もっといやらしく描けばいいのに、とか思ったのは私だけ
ではないはずだ。ちゃっかり女装とかさせてるしよ・・・あなどれない。
あやふやな記憶で相関図を書いたので怪しいのですが、夜刀彦と巴先生は腹違いの兄弟なんだなぁ。
総兄にとっては巴と夜刀彦はおばさんおじさんに当たるはず。家系図が複雑なので、これを
おじおばと呼ぶのがふさわしいのかはわかりませんが。総兄が一番年上だしね。
この作品家系図見てみると、けっこう面白いです。
加納眞之
隠れキャラとしかいいようのない登場の仕方。普通にやっていたらでてきません。
ED一覧にしか名前上がってませんしね。
兄・従兄弟・同級生・眼鏡・関西弁・先生ときて、なんで上級生がおらんのじゃと感じていたところ、
ここで登場しやがりました。黒髪だし和風風味担当キャラクタ。剣道かじってます。
ちなみに下級生EDはありません。主人公が総受なので。年下攻には趣があるのだが。
趣味といい生活といい、和服着たら似合うのになぁなんて思っていたら、本当に着ていた。
ここでも不意打ちのバイオレンス発動(笑)
しかもなんで水色の袴なの??神主さんかお前。
お茶とか料理とか憧れの生活を聞いていると、おじんくさいキャラなんだよなぁ。寡黙だし。
そのくせ顔つきは鋭目という、大ちゃんと同じく2面性を備えていておいしいんだ。
御神薙を助け神様クラッシャーに励んでいた一族の末裔で、気を見る能力がある。
青い目をしていて、他のキャラとは趣が違います。
こんなんまで書いて、私バカ?(バカです)面白かったんだよ〜

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