時をかける少女
・日月はえれー過ごしやすい気温で快適でした。日があたれば暑いことは
間違いないのですが、風が吹いていてとても気持ちが良い。
コミケ当日もこんな気温にならんかなぁ。
・劇場アニメ時かけ感想文は物語に関するネタバレなしです。シーンに関する
感想は書いていますが、それが物語にどう関係するのかは記述していません。
あと私は原作未読に実写版を観たこともありません。タイムリープもので
ラベンダーの香りが引き金というのはパロディ漫画を読んで知っているという
ダメさ加減。
新生時をかける少女はSFではなく青春映画だ。
タイムリープをネタにした話しなのでSFではあるのだが、SF=すこし不思議という
認識でいい。なぜ時を飛べるのかとかそういう蘊蓄部分は重要ではなく、この夏に
主役の少女が何を経験して何を思ったのかが重要なんだな。
とてもいい映画でした。
仲良し3人組でつるんでバカやるのが毎日。ご飯もおいしい。ついていない日
だってあるけど最高に楽しい終わってほしくない今。漠然とした未来への不安。
そういった、高校生ぐらいの年に感じたあれこれが描かれている。
この映画、たぶん25歳オーバーぐらいの社会人あたりが一番ツボにくるん
じゃないだろうか。
どのタイミングでどんなシーンを見せるのかが上手いのかな? 起承転結が
丁寧に描いてあるので物語の世界へ飛び込みやすいです。今ではよくある話しで
新鮮味はないはずなのに、作品世界へがっつり引き込まれてしまいます。
笑いもきっちりあり。シリアスな場面ももちろんあるが、そこに感じるのは重さや
湿っぽさだけではなく、次へと走り出すための燃料だ。主役の少女が大切だと
思ったもののために、みっともなくもがむしゃらに走るための。
永遠に続くと錯覚しそうになる夏から、走りまくってやっと1歩前進する話。
どうがんばろうとどうしようもないこともあるわけだが、そこをわかってしまうこと
よりも前に進む力を書いている映画なんだろう。
前評判をきいて観たら号泣でもするかと腰が引けていたのですが、泣かずに終了。
いや、泣けなかったというより我慢してしまった我慢できてしまった。
盛り上がるべきところはきっりち盛り上がるので気持ちが高揚し、かなり危険
だったがな(笑) いい映画ですが衝撃的とまではいかなかったようです。
声はみな役者さんが担当していますが違和感なし。ぎこちないところもあることは
あるのですが、なんだかそこがキャラ等身大っぽくてな。
夏に観るべき映画です。上映館は少ないのですが、この夏映画館で観てください。
きっと映画館を出ても劇中でみた真っ青な空と夕焼けを堪能できますよ。
秋冬にDVDで観ても、1/3は面白さと気持ちよさを損するやも。
余談。
真琴が告白されてめっちゃ驚くシーンがあるのですが、あれはよく描けてるなーと。
「いま」が続いてほしい真琴にとっては禁断のセリフだし、女子ということを意識
しないでバカやってる関係において、自分が女子として見られているんだと嫌でも
わかる瞬間だからな。今のなしって必死になるわさ。