妙なる技の乙女たち感想
・今頃大石竜子さんのブログにギー先生が上がっていることに気が
ついた。更新されたの07年の12/31ですよ。今頃過ぎにも程がある。
ギーが微笑んでます。なんかベスト着てます。まったくもってけしからん
画像だ。いいじゃないかこのやろー。
ちょっ、カティ大佐髪長いのかよ?! 軍服のときは帽子の中に髪の毛を
いれてるのか。私服ロングスカートですよ? ストールですよ?
でも口調はあのとおりのきびきびしたしゃべり方っつー仕様。
もうたまんねぇー! 一挙一動にときめきまくり。嫁。わしのよめ!
くやしいことに大佐まわりにおいてはコーラサワーとシンクロ率400%
いつまで続くんだこの状態。一緒にガッツポーズしちまった(笑)
でもコーラサワーはないよな。いやほんとナイナイ。大佐は目を覚ませ。
このやりとりでフランスにある賢い女は馬鹿な男と結婚するという格言だか
ことわざだかを思い出した。
サジの急落っぷりがすごいです。お姉ちゃんまで失うことになるとは。
これは本当に活動家とかになってしまう予感。
そしてまだ続いているグラハムかっこいい週間……ハムは部下を
失ってから何かに目覚めたようです(笑)
妙なる技の乙女たち 小川 一水 ポプラ社 2008-02 by G-Tools |
宇宙産業の拠点となったリンガには、額に汗して働くさまざまな
女性たちがいた。宇宙服デザインに挑む駆け出しデザイナー、
港の小舟タクシーの「艇長」、機械の腕をもつ彫刻家、巨大企業の
末端で不満を抱えるOL……
自らの「技」を武器に、熱く働く女たちを描くオムニバスストーリー。
小川一水さんの新刊は軌道エレベーターを使って宇宙へと誰でも
上がれるようになった時代の話でした。
宇宙へ上がる拠点ができたということは、その麓には企業が、人が
集まり生活するようになるということで、そこで生きる職業婦人たちを
ピックアップしています。
SFには違いないのですがそのへんはライトであくまで設定。
SFにありがちな設定を詳細に、しかもくどくどと語るところはなく、
あらすじにあるようにオムニバスということもあって1本が短くさらっと
読めます。ライトノベルではない小川一水ものとしては抜群の読みやすさ
なんじゃなかろうか。SF的詳細設定がキモではないのでハヤカワ系の
小川一水を見たあとだとちょっと薄口ではある。ではあるが、そこは小川さん
ですのでスーパーマンではない「働く人」のかっこよさは出ています。
視点が面白いんですよ。宇宙へ出ることが当たり前になった時代で
生活するとなると、こういうこともあるだろうなと思える問題が取り上げ
られているんです。「セハット・デイケア保育日誌」とラストの「the Lifestyles
of Human-beings At Space」は、人が宇宙に出ていってその先にあるもの
に触れられていて面白かったですよ。
あるならそこは、まだ人の土地じゃないんですよ。
旅人が訪れて去るだけの、かりそめの土地なんです」
引用には料理がふれられていますが、宇宙コックの話ではありません(笑)
誰でも宇宙に出られるってだけではそこは人の土地ではないっていう
言い分が面白かったな。
「仕事と女性」で書いてくださいという執筆依頼だったそうなのですが、
キャラを女性にしたことによってちょっと変わった視点で宇宙が見えたかんじ。
「あなたに捧げる、この腕を」なんかは宇宙との関係は濃くはなく、むしろ
なにかに取り憑かれている女を相手にする場合には、こういうこともあるよなっ
て話でしたが。SF関係なしにだったら一番面白いのがこの話だな。
いまやっていることが最高のものにできるようなら全てを捨てても
かまわないと、一瞬でも思ったことがある人にはにやにやできる話かと
思われます。
「港のタクシー艦長」には読後の爽快感があって、「Life me to the Moon」
には宇宙への憧れがある。 「天上のデザイナー」は読んでるこっちまで悔しく
なってくる。「楽園の島、売ります」はちょっと荒唐無稽なところがあるんだけど、
秘密の解明にわくわくできる。そしてキャラがやたらと仲良しだ。
エヴァンゲリオンのミサトとリツコでキャラ絵が浮かんできました(笑)
肩肘張らずにさらっとよめて(これを読んだあとだと老ヴォールはちっと
重く感じるな)、小川節の基本(働く人はかっこわるくてかっこいい)が
味わえる本になったのかと思います。
ハヤカワ系のSF小川一水が好きな人には物足りないところもございま
しょうが、さらりと読めることを前提に書いているふしがあるので、そこを
考えるといい塩梅なんじゃないでしょうか。
通勤途中に読んでちょっと元気が出る本です。
めでたいことに重版決定とのこと。1400円払うのはどうだろうという方は、
文庫になったときにでも読んでみると大吉。
あ、でもポプラ社に文庫ってあるのか?
<コメント返し>
>ヴィクトワール、キャラ紹介
つっこんだら負けですよ!(笑) エロゲではたまにこういうのが出るので、
そこを笑いながらみるのも楽しみのひとつです。
問題のキャラは紹介いただいたキャラクターがモデルのようですね。
リンク先を見にいってそういやいたなと思い出しました。声は桑島さん
でしたか。興味がでてきましたよ(笑)
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