不全世界の創造手感想
・シャルノスは8章目。
ジェーンの女の子教室が始まったわけだが、ここで語られていることは
間違いがないのだよな……
これは女性ライターだから出てきたシーンなのかもしれないな。
料理も手作業も前時代的? って話しになるんだけど、これがねー。
実際は前時代でもなんでもないんだよな。いやモテとかそういうレベルの
話しでなくてそれ以前の問題。
とかいっていたら8章終わった。
・Amazonの文芸エディターが選らぶ08年ベスト21に「レーズスフェント興亡記」
がランクイン。
つうかベスト10に入ってます。
・ドルアーガの塔2期のクーパに何があったああああああ!!!
あの飾らない見てくれにこまっしゃくれた性格がよかったのに……
2期って1期からどれだけの時間が経ってるんだ?
メルトもなんかぱりっとした服を着ているし、もしかして就職先が見つかった
んだろうか。
読了。
珍しくフラゲできた。
若くてお金がない物作りの天才と、成長性が視えるがゆえの富豪少女が
出会って世界を変える、まっとうなボーイミーツガールでした。
けれどもなんだかライトノベルではないような?
設定とか展開とか他のライトノベルと比べると地味なんですよ。いや天才とか
異能力とかは出てくるのですが、すんごい美少女とか戦闘とか出てこない。
異能力はあるんだけど地味なんですよ。効果はばつぐんだが。
でもってなんかこう、ラノベのキモであるキャラの魅力を書くことにページを
割いてないなぁと。主人公もヒロインも、作者がえがく世界を作るためにいる
キャラなんですよね。
突き詰めていけばどんなお話もそうなるのかもしれませんが、作者が提示した
「自己増殖する機械がある世界」をシミュレートするのが優先なんですよ。
そのわりにはSF要素の説明も少なく、キャラクタの魅力もSFな技術の魅力も
中途半端な本という感想になってしまった。
ただ世界のシミュレートとして読むとなかなか面白かったです。こういうふうに
なるかもしれないなぁという夢は詰まっているかと思います。
あとやっぱ技術が成功するシーンとかは燃える。小川さんはこういうところが
ぐっときて好きだな。一度は首をもがれた工場が再稼働するシーンはかっこよさと
燃えがきました。とーちゃんかっけえ。
物語として読むと「それもあり」ってするっと受け入れられるのだけど、あとがきに
作者思想がガチもガチに記述してあってちょい引いた。
逆に言えばそういう作者の思想が物語としてはするっと受け入れられてしまうので、
上手いこと書いてあるのだと思います。
しかし主人公の能力が物作りってあたりがまさに小川一水だなぁと。
タイトルだって創造主ではなくて創造「手」なんですよ?
少女の異能力は経済で発揮されるしなぁ。ファッションセンスゼロのヒロインという
のも珍しい。ラノベだったらセンスゼロでも顔とスタイルはばっちりなもんなんだが、
それすら放棄してるもんな。
主人公も童顔まめ男子で一生童貞でかまわないと放言するステキキャラなんで、
そこをつっこまないなんてもったいなさすぎます。挿絵のこいでたくさんの絵も
ナイスだし。
ヒロインとのラブはあるんだが、おそらく一生腐れ縁になる幼馴染み大夜(男)との
ほうに何かがありそうなキャラ配置も小川節だった(笑) ヒロインが主人公をかっさら
わないと腐女子風味の妄想がしやすくなるキャラ配置がな。
だってすんごい仲良いんですよこいつら。
不全世界の創造手(アーキテクト) (朝日ノベルズ) こいでたく 朝日新聞出版 2008-12-19 by G-Tools |
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