サマーウォーズ感想文
◆サマウォはデジモン映画「ぼくらのウォーゲーム」の焼き直しと言われて
いるようですが、私はデジモンを見てないのでなんともいえないなぁ。
◆新宿渋谷といった都心の繁華街はともかく、地方シネコンとか公開2日目
にしてガラガラでしたサマウォ。ヱヴァがどれだけ集客していたかよくわかった。
公開してしばらくしてから地方シネコンで見ましたが、席はちゃんと埋まって
いたもんなぁ。
◆サマウォを見たあとは、実家帰りたくなったり家族って悪くないかもと思う人も
いるかもしれないな。そう思ったら夏休みは帰れ。映画館を出たらその足で
土産買って帰れ(笑)
信州上田で起きた、まぎれもない一夏の大合戦でした。
現実の「今」をベースにした世界ですが、ひとつだけ違うのはネットで
なんでもできる世界になっていること。娯楽から行政手続きまで生活の全てを。
ほんと「全て」ができるせいなのか、このネット仮想空間で問題が起きて
しまうと世の中がまわらなくなる。そんな混乱に巻き込まれた主人公健二が、
憧れの先輩夏希の大家族と一緒に混乱に立ち向かう話しでした。
ネットが発達して人間関係希薄とか言われているけど、ネットだろうが
リアルだろうが、そこにあるのは人と人との繋がりだよねーと。
アナログの繋がりこそが最強で、ネットなどを介したデジタルな繋がりは
希薄ということはなく、どんな方法であれ繋がりそのものが強いんだっ
ちゅうメッセージがあったのかなぁ。
その繋がりのわかりやすい単位が家族というやつで。
リアル家族はこんな一枚岩じゃないよなぁとか、家族だからこその
ドロドロもあるという意見もありますわな。家族ゆえのドロドロってのを象徴した
キャラもキーキャラで出てきますし。
ですがサマウォの家族は多少の馬鹿やっても許してくれるという、最後の
居場所として描かれているのかもしれません。それを体現しているのが
栄ばあちゃんでしょう。
この映画で一番かっこいいのはばーちゃん。マジで惚れる。
ヒロインは夏希先輩ではなくカズマ。
これは間違いない(笑)
最初カズマが登場したときは、キャラ絵と声とがあいまって性別が判別
できませんでした。ヒロインよりよっぽどヒロインらしい活躍を見せたような
気がします。カズマのアバターのウサギがまたかっこいいんだ。
アクションとしての爽快感はこのウサギが担っています。
気持ちが良いのでそこも注目。
ばーちゃんかっこいいよばーちゃん。本気で惚れる。こんな年寄りに
なれたらいいなぁと思えるおばあちゃんでした。
泣かせ所のほとんどはばーちゃんが持って行った。涙をこらえるために
目を開けていられず、スクリーンが見えなくてもったいない状態だったよ!
サマウォは私の涙腺を激しく刺激する。はばかることなく涙を流しながら
見たい映画です。
「あんたならできる」と力強く肯定してもらえるシーンとかほんときた。
あんなん言われたらがんばっちゃうやろがー!
登場キャラクターが多く、それぞれキャラが立っているので賑やかな画面が
印象に残るせいなのか、主人公とヒロインの活躍で物語が進行する話では
ない感じですね。
陣内家のメンバーが大活躍してメイン2人は空気化するかと思いきや、
ちゃんとメインにも見せ場があるので全員にいいところがあります。
ヒロインの活躍は華やかに、主人公健二の活躍は地味に(笑)
アニメとしての表現は地味だけど、そこにある緊張感と集中力、天元突破ぷりは
他の追随を許さない。健二にのみ許されたスーパーアクションだったと思います。
かっこわるいのにとてもかっこいい。ちゃんと主人公してるんだよなぁ。
いざ有事となったとき現実的な対応をみせる女性陣と、合戦だ! と
ドリームモードに入ってしまう男性陣の落差に笑った。
静かに合戦モードに入る展開に熱くならないやつぁ男じゃねー!
大好きだあのシーン。今まで地味だったキャラたちが、とたんにかっこよく
みえてくる不思議。
キャラクタの声を俳優、タレントが担当しているから嫌だという方は多いの
かもしれませんが、私はちっとも気になりませんでした。主人公とばあちゃんの
声は担当俳優じゃないとおかしいくらいだ。
笑って泣いて気合いが入っての嬉しい忙しさ。
緩急つけながらも最後までテンションの高さを持ってゴールできる映画です。
家族全員で鑑賞可能の極上のエンターテイメント。面白かった!
余談。
公式サイトで貞本さんが描いたキャラクタースケッチ画?をみたら、
びっくりするほど本編の絵と違っていた。資料としてあるキャラデ絵は本編の
ものに近いが。ずいぶん印象がかわるなぁ。
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